お知らせ
What's New
「大きな口が開きづらい」「寝ている時に歯ぎしりをしていると言われた」そんな症状がある人はTCHかもしれません。TCHは放っておくと、口腔内だけでなく全身にも影響することもあります。
ここでは、TCHとは何かからTCHによる影響、TCH緩和ケアなど詳しく解説します。TCH緩和ケアで辛い症状を楽にできたら嬉しいですよね。
「もしかしたらTCHかも」「家族にTCHのような症状がある」という場合はぜひチェックしてください。
TCHとは
そもそもTCHとはどのような状態を指すのでしょうか。
TCHとはTooth Contacting Habitの略で歯列接触癖のことです。口を閉じている無意識な状態でも上下の歯が接触している状態を言います。
本来上下の歯は安静時に接触せず1~3mmの隙間ができており、食事や会話の時のみ上下の歯が接触するのが正常です。TCHは上下の歯が安静時にも合わさっているため、脳が歯の接触に慣れてしまいくいしばり癖が付きやすくなります。
さらに、以下のような症状がある場合はTCHかもしれません。
・歯ぎしりやくいしばりをする
・顎関節症の症状がある
・作業に集中するとくいしばる癖がある
・肩こりや頭痛がある
・虫歯がないのに歯が痛い時がある
・フェイスラインがぼんやりしている
・エラが張っている
・詰め物や被せ物がよくはずれる人
上記にある症状があり、改善されないようならTCHの可能性があります。
TCHの原因
デスクワークやスマホの操作時に下向き姿勢になるほど、上下の歯が接触しやすくなると言われています。仕事でパソコンに向かう時間が長い人や、スマホで動画やゲームをして下を向く姿勢でいることが多い人はTCHの可能性が高くなると言えるでしょう。
TCHがもたらす影響
TCHはくいしばり癖が付きやすいと前述しましたが、それを受けて以下のようなさまざまな悪影響が発生しやすくなります。
口腔内の影響
TCHの場合、口腔内では以下のような症状が発生することがあります。
・顎関節症
・口が開きにくい
・歯周病
・歯が痛い
・歯の破折
口腔外の影響
TCHは口腔内だけでなく、以下のような症状が発生する可能性があります。
・頭痛
・肩こり
・めまいなど
TCHは一見あまり目立たないため軽く見られがちですが、口腔内だけでなく口腔外にもさまざまな影響を及ぼします。
本来は上下の歯の接触は1日14分以内ですが、安静時も歯が接触しているTCHは弱い力ながらも長時間持続的に歯・筋肉・顎への負担が大きいです。少しずつでも負担が積み重なることで、私生活にも大きな影響を与えます。
TCH緩和ケア
TCHは、脳が噛むことに慣れてしまっているため、噛まないようにしたりセルフマッサージしても緩和させることは困難です。ではTCHを緩和するためにはどうしたらよいのでしょうか。
実はTCHは適切な施術により緩和が可能です。
施術は力をいれて揉みほぐす方法ではなく、5g以下の非常に優しい力で筋肉をほぐす方法で行うため、痛みに不安がある人でもリラックスしながら受けられます。
大まかな流れは以下の通りです。
1.口の中から噛んだり開けたりするために使われる筋肉に触れ、マッサージをします。
2.顔の表情筋に触れ、軽くさする程度の強さでマッサージをします。
筋肉のほぐれた状態を維持するためには、顎運動を毎日継続することやマウスピースの併用もおすすめです。
TCH緩和ケア施術で期待できる効果
5g以下の優しい力で固くなった筋肉をほぐすことで、以下のようなさまざまな症状を改善に導きます。
・歯ぎしりや食いしばりの緩和
・口が開きやすくなる
・顎関節症の痛み緩和
・小顔リフトアップ効果
・頭痛・肩こり緩和
当院でもTCH緩和プログラムを実施しており、歯科衛生士が施術します。口腔内から固くなった筋肉にアプローチできるのは歯科ならではです。
TCH緩和ケアについて気になる場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ボツリヌス治療という選択肢も
TCH緩和のほかにボツリヌス治療(ボトックス)の選択肢もあります。ボツリヌス治療に適しているのは以下のような人です。
・TCH治療を受けても効果が実感できない
・マッサージでは信頼性に欠けると感じる
・医療的な施術が希望する
・即効性のある施術を受けたい
TCHを短時間で緩和したいと考えている場合は、ボツリヌス治療という選択も可能です。
次回はボツリヌス治療について詳しく解説します。