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歯髄温存治療の適応についてご説明します

「歯の抜髄を提案された。でも、できれば神経を残したい」とお考えではありませんか?

歯の神経を残すことは、歯の寿命を延ばし、さらには認知症や生活習慣の予防にも繋がります。

この記事では、歯髄温存治療の適応となるケース・抜髄をおすすめさせて頂きたいケースを詳しくご紹介します。

歯髄(歯の神経)が生きている歯に適応します

歯髄(歯の神経)が生きていれば、治療を行えます。

自覚症状がない大きな虫歯をはじめ、冷たい物がしみる、熱い物がしみる、歯がズキズキ痛い等の症状があっても、歯髄が生きていれば、神経を残すことはできます。

ただし、一定の傾向がみられる歯では、神経を残したとしても再治療が必要になるケースや、最終的に抜髄に移行するケースもあります。

予後を考えて非感染生活歯髄(C2)までが対象となるケースが多い

まずはレントゲンで治療したい歯を撮影し、虫歯の範囲を特定します。

虫歯が神経にまで到達・感染していないC2の段階であれば、ほとんどのケースで歯髄温存治療の対象となります。

C2のステージでは多くの場合、自発痛がありません。

ただし、C2 ~C3の兆候が見られる場合には、神経が生きているのかどうか、慎重な判断が必要です。

少し痛みがあるものの、お水、冷たい氷や空気に歯が染みるのであれば、神経が生きている証拠となり適応となる傾向があります。

一方で、何も反応しなかったり、お水にしみている状態でも一部の神経が死んでしまっていたりする場合には、歯髄温存治療の適応外となる可能性が高いです。

歯髄温存治療の適応を決める「検査」について

歯髄温存治療に入る前の検査として、レントゲンを使った精密検査に加え、痛みの既往や歯髄電気診断、温度診などがあります。

事前検査で歯髄の状況を見て、歯髄温存治療を続行することのデメリットが大きい可能性があると判断した場合は、デメリットについて説明させていただき、他の治療方針についてもお話しをさせていただきます。

もちろん、患者様の歯髄温存治療へのご希望がありましたら、ご希望を優先して治療に取り組ませていただきます。

ですが、どんな要望にも「YES」と応えるのが歯科医の役割ではないと思っております。

虫歯・神経の状態を見て、歯髄温存治療が将来的に患者様にとって経済的・時間的・身体的なご負担になる可能性が大きい場合には、当院では歯髄温存治療を積極的にはおすすめいたしません。

治療中の判断方法の一例

「歯髄温存治療ができるか、できないか」瀬戸際まで判断が難しい症例も数多くあります。

術中にはマイクロスコープで神経が生きていることを確認するほか、「止血できるかどうか」も確認していきます。

具体的には、歯髄を露出させ、その上に滅菌精製水を染み込ませた綿球で軽く圧迫してから、10分ほど様子を見ます。

10分後に止血ができていれば、ある程度、神経のバイタリティがある状態と判断できます。

科学的な根拠のある方法ではありませんが、国際外傷歯学会会長のNestor Cohenca医師も推奨する方法の1つです。

まとめ

痛みのある大きな虫歯や、神経がすでに死んでしまってている歯であれば、歯髄を取り除いた方が良いこともあります。

現に、歯髄保存療法に否定的な見解を持ち、「抜髄」を選択する歯内療法専門医もいます。

ですが確実に言えることは、テクノロジーの進歩により、歯髄を残せる可能性と需要が高まっているということです。

歯髄保存療法について正しく理解し、歯科医としっかりと話し合った上でぜひ最良の選択をしていただければと思います。

当院では、歯の寿命や生活の質に大きく関わる歯髄温存治療に力を入れております。

東京の大田区で歯髄温存治療を受けられる歯科医院をお探しの方は、うえくさ歯科までお気軽にご相談ください。


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