心当たりがないのに歯が欠けていたり、慢性的な頭痛や肩こりが続いているのは無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしているかもしれません。ここでは、歯ぎしりや食いしばりの原因や引き起こされるデメリット、改善策などを解説します。

歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしりを隣に寝ている家族がしていたら、気になってよく眠れなくなることがあります。また、自分自身が歯ぎしりをしていたら、周囲に悪影響を及ぼすほか、自分自身にもさまざまなデメリットが引き起こされることも。歯ぎしりが引き起こされる原因はさまざまあると言われています。

まずは歯ぎしりの原因を詳しく見ていきましょう。

ストレス

歯ぎしりを引き起こすもっとも多い原因がストレスと言われています。

起床時にストレスを感じると、就寝時に発散させようとして歯ぎしりをしてしまうと考えられています。

ストレスをまったく感じないようにするのは難しいことですが、ため込みすぎずにうまく発散させることが精神的にも歯ぎしり軽減にも効果的と言えるでしょう。

歯並び・嚙み合わせ

歯並びや嚙み合わせが悪いと、歯ぎしりにつながるとされています。例えば、

口を閉じた状態で一部の歯のみが上下で接触する場合に歯ぎしりが起こりやすくなります。

また、歯の治療で詰め物をした後に歯ぎしりをするようになる人もいます。それはもともとの歯よりも詰め物が高くなることで原因と言われています。

習慣

日常生活で当たり前のように行っていることが歯ぎしりの原因になることも少なくありません。部活やサークルなどで瞬間的に力を入れるスポーツを行っている方は、寝ている時もクセで歯ぎしりとしてしまうことがあります。食べ物を奥歯で噛むクセがある方も寝ている時に歯ぎしりをしやすいようです。

ほかにもうつむく姿勢では上下の歯が接触しやすいため、下を向いて操作しがちなスマホやパソコンの長時間の使用も無意識の食いしばりが引き起こされているかもしれません。

歯ぎしり食いしばりのデメリット

歯ぎしりや食いしばりを放っておくと歯や顎などの口回りはもちろん体全体にもさまざまな悪影響が引き起こされます。

歯ぎしりや食いしばりは寝ている間や、起きていても無意識に行っていることが多いため、自分では気が付いていない場合が多いです。

原因不明の頭痛や肩こりが実は歯ぎしりや食いしばりが原因だったなんてこともあります。ここでは、歯ぎしりや食いしばりをしているか簡単に判断できるチェックシートを用意しました。

項目にあてはまるものがあれば無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。

歯ぎしりを改善させる方法

歯ぎしりや食いしばりはそのまま放置していても何も良いことはありません。

改善させるには以下のような方法が挙げられます。

歯ぎしりの原因となるストレスを解消させる

歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレスと言われています。適度な運動や散歩、趣味を楽しむのもストレス解消に効果的です。

ナイトガードを利用する

ナイトガードとは、就寝時用のマウスピースです。寝る前にマウスピースを装着することで就寝時上下の歯が接触するのを防ぎます。ナイトガードをして歯ぎしりをした場合でも歯のひびや摩耗を防げます。

クセになった歯ぎしりや食いしばりは簡単に改善させることは難しく、自分自身で解決するには多くの時間が必要です。

ボトックス治療という方法も

ボトックスはしわ取りに効果があると美容業界では有名ですが、歯科でもボトックス治療は行われています。ボトックスとはボツリヌスとも呼び「ボツリヌストキシン」という天然のたんぱく質を成分とする薬を注射することで主に咬筋の力を緩めるのが目的です。

ボツリヌス注射を打つと約2～３日で効果が現れ、効果は約４～６カ月持続します。個人差はありますが、治療を継続すると注射の間隔が長くなったり治療の必要がなくなる場合もあります。

症状の経過や改善度合は人それぞれ異なるため、その方に合った治療を進めることが大切です。

「歯ぎしりや食いしばりが気になる・改善したい」という方はまずは当院にご相談ください。